◆アプリケーションの作成

 Visual C++は,MFCをウィザードで使ってアプリケーションを作るものと思われがちですが,ふつうのWindowsプログラムやDOS窓用のプログラム(コンソールアプリケーション)も作成できます.

 その手順を次に示します.一つのプログラム(アプリケーション)は,プロジェクト単位で考えます.

〔Step1〕  メインメニューの[ファイル(F)]−[新規作成(N)]を指定し,新規作成ダイアログボックスを開きます.
〔Step2〕  新規作成ダイアログボックスで,[プロジェクト]シートで[Win32 Application]を選択します.[プロジェクト名]を入力し,[位置]でそのプロジェクトを展開するディレクトリ(Visual C++ではワークスペースと呼ぶ)を入力します(図A1.7).

<図A1.7>プロジェクトの新規作成:
その後アプリケーションの種類を聞いてきますので「空のプロジェクト」を選択します(図A1.9).

<図A1.9>アプリケーションの選択:zua1_09_vs09.bmp
〔Step3〕  続いてもう一度,メインメニューの[ファイル(F)]−[新規作成(N)]を指定し,新規作成ダイアログボックスを開きます.すでに,プロジェクトを設定したので,同じ操作にもかかわらず各種ソースファイルの作成の指示待ちとなります.
〔Step4〕  新規作成ダイアログボックスの[ファイル] シートで,[C++ソースファイル]を選択します.ファイル名を入力します(図A1.8).

<図A1.8>ファイルの新規作成:
〔Step5〕  ソースコードを入力します.他に作成するソースファイル,リソースファイル,インクルードファイルがある場合は,Step4で作成したいファイルタイプを選択してStep5を繰り返します.ただしリソースをテキストとして作成する場合はファイルタイプを[テキスト ファイル]として入力します.
〔Step6〕  すべてのソースファイルの作成が終われば,メインメニューの[ビルドz]−[ビルドz],そしてビルド時のエラーがなくなれば,メインメニューの[ビルドz]−[実行曽を選択します.あるいは,赤の!アイコンを押して,いっきにビルド(コンパイル,リンク)も行えます.実行ファイルは,プロジェクトディレクトリの中の Debugディレクトリに生成されます.
〔Step7〕  プログラムが完成すれば,Visual C++を終了します.入力および変更されたソースは自動的に保存されます.次回からは,Windowsから<プロジェクト名.dsw>という名前のプロジェクトワークスペースファイルを開くことで作業を続けることができます.