動画像を用いた長尺物体の測定

土井 研究室     上坂 望

 


1.研究目的

 今日、パソコン性能の進歩により、動画像処理が比較的安易になった。そこで本研究では、一つのフレームに収まりきらない長尺物体をディジタルビデオにより、動画として連続して撮影し、それを合成して計測することを試み、その利点と問題点について考察する。

 

2.  研究方法

本研究では、計測に用いる動画像の撮影はディジタルビデオで行い、撮影した動画像はIEEE1394インターフェースを用いて、ディジタルビデオからパソコンへ直接取り込む。このとき、パソコンにはディジタルビデオの圧縮方法のまま、AVIファイルに取り込む。そして、WindowsマルチメディアAPIを利用して動画像処理を行い、物体の計測を行う。図1にシステム概略図を示す。

IEEE1394

 

パソコン

 

ディジタルカメラ

 
 

      図1 システム概略図

 

計算方法として相関を用いる。一つのフレームとそのt秒後のフレームとの相関をとり、どれだけずれているか調べ、二つの画像を合成する。その合成した画像より計測を行う。相関の式を以下に示す。

    480 720

C(t)=Σ  Σ  f(x,y)*g(x+t,y)

   y=0  x=0

 また、二つの画像の相関を図2に示す。

       図2 二つの図の相関

 

3.  研究結果

初めに一両だけの機関車の模型を、ディジタルビデオからパソコンへ取り込んだ。そこから、一つのフレームだけ抽出するプログラムを組んだ。そのプログラムより得られた結果を図3に示す。

 

    3 プログラムより得られた画像


 

 

4.  研究方針

今後は、一つのフレームとそのt秒後のフレームとの相関を、実際にプログラムに組んで、求められるように検討する。