ゆらぎの工業的作業への導入の検討
- 昨年度はこのテーマで切削・溶解について実験を行ったので、今年度はどのようなものにゆらぎ制御を導入したらよいか、10月12日(月)研究室メンバー全員で案を持ち寄り検討しました。本年度の研究はこの中のテーマを選んで行う予定ですし、もう既に始まっています。乞うご期待!!
- 水の煮沸を1/f制御する。
- カルキの抜け具合や煮沸の速度に効果があるのでは?
対流の形態が変わりよい結果が得られるかもしれない。
- 太陽電池を用いた充電を1/f制御する。
- 太陽電池に一定とゆらぎの光をあててどちらが効率がよいか実験する。
太陽電池の発電効率は総パワーによって左右されるであろうから1/f制御は明らかに有効では無いのでは?
- 研磨を1/f制御する。
- タイルなどを磨いて光沢などに差が出るか調べる。アクリル板に傷つけてそれを磨いてみるのはどうか?
小さなポリッシャーの回転を1/f制御して実現出来るだろうが、1/fの効果は期待薄かも。 評価方法は光沢がある・無いでだけで良いのか?
- 鉄の鋳造
- 鉄を固める際にゆらぎの風を使って鉄を固める。強度を調べる。
鉄を溶かす際にも1/f制御を導入できるのでは?
でも、実験装置が大がかりになりそうで無理かもしれない。
- 破壊・山崩しの実験
- 1/f振動でものの壊れ方を調べる。
ブロック、砂などを積んでおき全体を1/f制御した振動で揺らせて崩れ具合を調べる。単一な大きさのブロックとそうでない場合との比較を行う。
ウーハーを使って1/f制御した信号(これはすでにある)を出力しその上に被対象物をおけばすぐ実験できそうだし、おもしろそう。おまけに、実験のあとには使ったウーハーがもらえるかも?(国の所有物になるので、多分というか絶対もらえないと予想されます。)
★ディスカッションのあと、先生が古いウーハーとファンクションジェネレータを研究室に持ってきた。さっそくウーハーを振動させる。振動実験装置を作ることに決定。
- ティーバッグの浸出
- ティーバッグを浸出させるのにゆらぎを導入する。紅茶の質(おいしさ)、濃さに違いが表れるか?
どうやってゆらぎを導入する?? ティーバッグを“ちゃぽちゃぽ“するのを1/fでやるのか? おもしろいけどね…
- 溶解実験
- 物を水などに溶かすときの撹拌効果。
その実験は去年やった。
- エアコンの快適温度と効率
- もう製品化されている。
- 冷凍・解凍を1/f制御する。
- 通常は急速冷凍、ゆっくり解凍がベストといわれているからやはり一定でないと良くないのでは?
「保存温度を1/f制御するというのも考えられる。」「でも、冷蔵庫のドアを頻繁に開け閉めしたらダメなように、温度変化があるのは良くないに違いない。」
- 1/fホットプレート
- 目玉焼きを焼いて時間などを測定する。
プレートが保持する熱を考えると、1/fで熱源をON/OFFしたところで効果は期待できない。プレートが熱を保持しないような物だと良いが。
- 電動ドリルを1/f制御する
- 穴開けの作業効率を調べる。
昨年度、実験した切削作業とよく似てる。
- 1/f 電子レンジ
- 温めや解凍などに効果的か? しかし電子レンジを1/f制御するのはちょっと難しそう。パワーをON/OFFさせるのは電子レンジ壊れそうだしちょっと恐い。
- ファンヒータを1/f制御する
- 暖まり方の効率、燃費について調査する。
熱容量の問題があるだろう。
- 1/fマッサージ器
- もう製品化されてる。
- 摩擦熱の測定
- 1/fの摩擦と一定の周期の摩擦で発生する温度の違いを調べる。
まさつを一定・1/f・ランダムに行い実験できそう。
- 1/fハンドミキサー
- ハンドミキサーの回転数かパワーを1/f制御する。卵白や生クリームを泡立てて、空気含有率(体積変化)やキメの細かさを調べる。メレンゲを焼いてどのように焼き上がるかを調べる。
実験としてどうなるかを調べてみるのはおもしろいだろう。「ところでハンドミキサーある?」
- 1/fパン焼き・餅つき器
- こねる動作を1/f制御する。評価は、パンなら焼き上がりのキメや食感、餅ならのび等で行う。
こねる動作に導入と云うのはおもしろそうだ。うどんをこねる名人のこねに対する力の掛かり方を調べると1/fになっているかもしれない。
「誰か家に餅つき器かパン焼き器もってない?」「うちに古いのある。」 近々実験が始まるか?
- 1/fスクリーンセーバー
- スクリーンセーバーの動きを1/f制御する。長時間スクリーンセーバーが動いていても不快ではない。
スクリーンセーバーなんか誰も見てない。
でも、フォントの大きさが1/fに従って変化していたらどうだろう? 一定の文字サイズの文書と1/fでサイズが変化する文字の文書を渡してどちらが早く読めるか…?とか。最近女子高生中心に流行っている「へたうま文字」にも通じるところがありそう。ところで土井研における「へたうま文字」認知率は50%であった。
- 1/fトレーニングマシン
- 負荷を1/f制御する。効率よくトレーニングが出来る。例えばペダルの負荷を1/f制御したサイクルマシンなど。評価は2週間程度の実験後の筋力などを調べる。
これはおもしろそう。しかし、人間で実験するとなると体力的に似かよった被験者が10〜20人程度必要だし、トレーニングマシンも数必要だ。
それなら…マウスをクルクル回る輪に入れて、その負荷を一定・1/f・ランダムに制御するというのはどうだろう。一定時間運動させた後にストレスや筋肉、心肺機能などを調べる(医学・生物学などの協力が必要、体育科の先生方と共同研究させていただけないだろうか?)のだ。
「マウスっていくら位するの?」「動物飼うのたいへんですよぉ」等々の後、さすが土地柄、金魚なら雨の日に金魚池の付近に行けば池からあふれた金魚をただでGetできる!!という話になった。被験者(?)は人間→マウス→金魚へと変わってきている。金魚は大きさが揃ってない。そしたらメダカにしよう!! そこに、そうめん流し器の案が出た。そうめん流し器の水流を1/fにしてメダカを泳がせ成長具合等を調べようというものだ。
「そうめん流し器っていくら位??」「もうシーズン終わってるから売ってないのとちがいますか?」 …ディスカッションは続く。さて、土井研でメダカが飼われる日は近いのか?
- 電子レンジのターンテーブルの回転を1/f制御する。
- 庫内の電磁波をかき混ぜるためのターンテーブルであるから、その回転を1/f(あるいはランダム)制御すれば違った結果が得られるに違いない。効果としては長時間大きな物の加熱ムラが少なくなる。
- 1/f給水fromポット
- 一定の圧力でなく1/fの圧力で給水すれば、コーヒーを入れるのにおいしい?しかし、提案者の意図するところがその他のメンバーには見えなかった模様。
- 1/f換気
- 透明の箱の中に煙を充満させて、一定で換気した場合と1/fで換気した場合の効率の差を調べる。
これは良さそう。流体を一定の圧力で引いたときと1/fの圧力で引いたときの流体の状態の違いを調べる、渦の出来方などの違いがあるに違いない。流体力学に関わってくる問題になりそう。
- 1/f乾燥機
- 回転も1/fにし熱風も1/fにする。そうするとからみが少なくなり、乾燥時間が短縮されるのでは。縮みが少なくなるなどの利点もでるか?
- 1/f低周波治療器
- 肩に低周波治療器を当てて、肩の温度を調べる。
マッサージ器に似てる。「でも、低周波治療器って痛そう、あまり気持ちよくないのでは? 鍼にしたらいいかもしれない(どうやって鍼にするの?)」
- ゆらぎコーヒーミル
- 電動コーヒーミルの供給電力をゆらぎ駆動する。評価は50人程度の飲み比べで調べる。
コーヒーミルとコーヒーメーカ各2セットで実験できて手軽。
- ゆらぎ焼きクッキー
- オーブントースターの供給電力をゆらぎ駆動する。50人程度の食べ比べで調べる。
「クッキーどうやって作るんです?」「粉混ぜて焼いたらできる!」(もうちよっと難しかったような…)
- 炭火の火力の出方を調べる。
- 「炭火焼きはおいしい」と云われる。そこで炭火の特徴を調べる。炭の種類による違いはあるのか、備長炭は何故よいのか?
炭火は遠赤外線を含んでいるので、その特徴の方がつよいのかも
- これまでの切削・溶解実験をパルスドライブで実験してみる。
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